書評: MBAが会社を滅ぼす~マネージャーの正しい育て方(2006 H・ミンツバーグ:訳池村千秋)

2009年1月25日日曜日

MBAが会社を滅ぼす~マネージャーの正しい育て方(2006 H・ミンツバーグ:訳池村千秋)



米国を中心にして行われている実際のマネジメントと切り離されて行われているフルタイムのMBAを痛烈に批判した本である。表紙には「MANAGERA NOT MBAs」とあり、帯には、業績不振の命国企業のエグゼクティブでMBA取得者の比率は90%、業績好調の米国企業のエグゼクティブでMBA取得者の比率は55%と書いてある。ミンツバーグはマネージメントは、「クラフト(=経験)」、「アート(=直感)」、「サイエンス(=分析)」の3つが適度にブレンドしたものでなくてはならないと説いている。特に、計算型マネジメントとヒーロー型のマネジメントが実務に弊害を及ぼすとし、関与型マネジメントが良いと断言している。関与型マネジメントとは、「オフィスで部下と触れ合い、専用のオフィスにあまり引きこもらない。データを読むだけで良しとせず直接の印象を大事にし、自分が話すより他人の話に耳を傾け、椅子にどっかり腰掛けるのではなく協力し合う。こうした態度をとることにより、部下に主導権を持たせることを目指す。」ことをいうのである。
 そこで、マネージャーの正しい育て方論は、以下の8つの定石として書いてある。
定石①マネジメント教育の対象は、現役マネージャーに限定すべきである。
定石②教室では、マネージャーの経験を活用すべきである。
定石③優れた理論は、マネージャーが自分の経験を理解するのに役立つ
定石④理論に照らして経験をじっくり振り返ることが学習の中核をなす。
定石⑤コンピテンシーの共有は、マネージャーの仕事への意識を高めさせる。
定石⑥教室での省察だけでなく、組織に対する影響からも学ぶべきである。
定石⑦以上すべてを経験に基く省察のプロセスに織り込むべきである。
定石⑧カリキュラムの設計、指導は、柔軟なファシリテーション型に変える。

 幸いなことに神戸大のMBAは、上記を実践しており、私自身もこの本に書いてあることは納得できる内容であると思う。

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