
この本の著者である「御立 尚資」氏はボストンコンサルタントグループの日本代表である。内容は3部構成になっており「潮流そのものの中身」「潮流の変化のための積極的な対応策」「変化期を乗り切るためのリーダーシップのあり方」となっている。
中からいくつかのエピソードを取り出して見たい
■グローバリティからグローバリゼーションへ
世界市場ではBRICsからたくさんのグローバル市場№1企業が現れている。それらに共通する特徴として、
・コスト優位継続へのこだわり
コストへこだわるため、グローバルシェアの獲得を最重要目標とするほか、コスト削減をし続けている。
・人材確保
インドと中国では年間150万人近くに達するほか、優秀な人材確保に全力を注いでいる。
■大量のデータを集めたCRM、でも結果がでないのはなぜ
・データ分析は仮説からはじめる
①データ獲得、②データ分析、③顧客への働きかけ
の3つをする前に、まず仮説をたてること。
・買わなかったデータも獲得する
「買った顧客の購買行動」以外にも「興味を持ったが買わなかった顧客の行動」や「自店舗以外の購買情報」も獲得する。
・消費者自身の興味と選択により組織化する
消費者の興味に応じたクラブを設立する。会員組織の中に更にサブクラブをつくることで、CRMがより意味のあるものになる。
■それでもCMを見ますか
・広告料型モデルの変質が進む
①コンテンツとしてパワーを持つ広告の価値が相対的に高まる
②プレースメント型広告が増える。
③コンテンツビジネスとしての戦略の巧拙が、テレビビジネスの成功・失敗をはっきり分ける。
■環境変化への対応
(進化の結果)新しい外部環境に合う特徴を有する種が生き残った。というダーウィンの自然選択肢は現在でも有力な理論として生き続いている。進化の原因にかかわらず「変化に適応した進化を遂げる」ということが、生物の系統として絶滅を避けるカギであることは確かということであろう。
■ビジネスモデルイノベーションの必要性
クレイトン・クリステンセンが「イノベーションのジレンマ」で繰り返し指摘しているように、大成功した技術を有する企業ほど、次世代の破壊的技術革新の波に乗り遅れ凋落していく。
■ビジネスモデルイノベーションとは
・定義
ビジネスモデルを単純化すると「価値提供の仕組み」「オペレーションの仕組み」からできている。
この「価値提供」と「オペレーション」の仕組みの構成要素を変更し、自社の優位性を大きく強化することをビジネスモデルイノベーションと呼ぶ。
・三種類のイノベーション(→オープンコラボレーションに密接に関連)
①コストイノベーション
リナックス・ウィキペディアのようにオープンコラボレーションで作られた事業や製品・サービスはコストが圧倒的に低く、コスト面でのイノベーションを引き起こしている。
②生産性イノベーション
日米の生産性の差格差の最大要因は、自社外、すなわち部品メーカーとオープンコラボレーションができたか否かだという。
③革新的な商品・サービスの創造
異質の知恵、異業界の技術等々、異なるものの同士が ぶつかり、反応し、融合することで、新たなものが生み出される。
■津田梅子は6歳で米国に渡った。
・日本企業のグローバル化ステップ
第1ステップ:海外販売の増加
第2ステップ:海外生産の増加
第3ステップ:海外株主の増加
第4ステップ:経営チームの外国人比率増
■「極端な創造者」を生かすプロデューサー
「成功している既存企業が、なかなか自らの技術・モデルを陳腐化させるイノベーションを生み出せない」という状況の中で、既存ビジネスのしがらみを振り切って新しい技術・モデルを生み出していくには、既存組織の指揮命令系統とは切り離したポジションたる「プロデューサー」の存在が有効になる。今間での組織体制から一歩離れた立ち位置にいることが、スペシャリストたちの創造性をビジネスに昇華するうえで役に立つわけだ。
①プロデューサーという機能を明確に認知し、自社なりの定義を行ったうえで、その重要性について、経営層で意思統一を行う。
②プロデューサー候補となる人材を洗い出し、経営レベルでの人事管理を行う。既存組織による囲い込みを行わせない。
③既存の組織から切り離した形で、重要なイノベーション案件について、結果責任をとるプロデューサーという働きを配置する。
※変化は最初はゆっくりでも、どこかで大きく急激に進み始める。
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